虫屋にとっての、西表島(竹富町)特定自然観光資源について
- いつざい あおき
- 5月12日
- 読了時間: 2分

竹富町では環境省のエコツーリズム推進法に基づく「特定自然観光資源」として、オーバーツーリズムによって損なわれないよう西表島の5つのフィールドの利用できる上限人数を2025年3月に設定した。これらに立入るには、竹富町へ事前申請を行い承認を得る必要がある。それは昆虫採集も例外ではないので、紹介しておく。
詳細を言うと「ヒナイ川」「西田川」は登録引率ガイドの同行が必須となっており、「古見岳」「浦内川流域」「テドウ山」は利用者全員が事前に講習を受講(受講手数料=1人1000円)する必要がある。この講習だが、https://iriomote-ecotourism.jp/ から申請ができる。まずフィールド立入の仮申請が必要で、空き状況の確認を行なう。続いて本申請を行なうのだが、立入予定日の前日に西表島で講習を受けるので、当日受講当日立入は不可になる。また竹富町とのやりとりを何度か行なう必要があるため、申請等には余裕を持ち立入予定日の少なくとも8日前には仮申請をしたい。ネットを利用できない等の事情がある場合、電話や郵送でやりとりするため、さらに日程の余裕が必要である。
現実的な話をすると、現状昆虫採集に対応できる引率ガイドは不在なので、「ヒナイ川」「西田川」は対象外と考えた方がよいだろう。実際の昆虫採集についてだが、「野生動植物をむやみにとったり傷つけたり移動させたりするのはやめましょう」と利用ルールにもあり、講習を受講し承認を得たとしても節度のある行動は強く求められる。
なお観光案内人条例により、西表島の陸域で免許を有さないガイド行為はできない。島外の昆虫採集ガイドが違法行為を行なっていた例もあるが、留意いただきたい。
(問合せ先:竹富町自然観光課0980-83-1306)
Comments